SSS●Review SSS英語多読研究会

2002 夏のお勧め洋書

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 さて、いよいよ夏休み! 暑い暑いも能がないから、厚い本でも読もうか!という方、GRは少し飽きてしまったけれど、ペーパーバックはまだ無理かなぁ.. という方、そんなあなたに贈る、夏休みに『読める』本です。なお、お買い求めは、このページからアマゾンへどうぞ。(まりあ)

1. もう100万語近くあるいはそれ以上読み、レベル3位まではつるつる素麺のように読めるんだけど、ハリ・ポタやPBはまだちょっと勇気が出ないという方にお勧め

★The Famous Five シリーズ
 初版はなんと1942年!60年も読み継がれて、今でもイギリスの子供の読書調査には上位に顔を出しています。シリーズ物を1から順に何冊か読むと、登場人物や背景がよくわかりますし、同じような単語が出てくる確率も高く、2,3冊目には加速がついて「急流筏下り」の体験チャンス! Five on a Treasure Island が第1巻、Five Go Adventuring Again が第2巻。 なせが Amazon.jp では巻により The famous five だったり Famous Five だったりするのが??ですが...

★Brian Keaney のジュニア小説シリーズ
 侮れないジュニア小説! 主人公こそ中学生ですが、その親は離婚あり、不倫あり、未婚の母あり、ダニエル・スティールやノーラ・ロバーツの世界。 そして特に教師出身で、学校での講演活動にも力を入れている Brian Keaneyの 小説には、親世代に反抗期の子供の心理を教えようとする意図も隠されているように感じます。背伸びをしてあっぷあっぷとPBのストーリーを追うだけになるよりも、このレベルの本をしっかり読みとった方が得るものが多いかも知れないと思うこの頃。面白さでも実用性でも、何もあわててPBにたどりつかなくても、この辺で楽しみながらじっくり英語力を養うのも悪くないと思います。中学生位のお子さんがいらっしゃる方には特にお奨めできます。 男性にはちょっと..かも知れませんが。

★My Humorous Japan 1〜3、My Humorous World
 学校の先生もしている在日20余年のイギリス人の著者から見た日本。 教養ある文章のお約束、シェークスピアや聖書からの引用なども、日本人に解る範囲のものをちゃんと入れて、やさしい英語で書いてくれています。こうした日本について書かれたものは、知らない単語でも想像がつきやすく、飛ばし読みに慣れるのには最適でしょう。レベル5、6のGRが少しきついと感じる方は、こういう内容が予測しやすいものを先に読んでみるのも良いかも知れません。


2. レベル5,6をもう何冊か読み、だいたい読めていると思う、コンテンポラリーで刺激的なものを読みたい方にお勧め

★Wildflowers series 1〜5
 両親の不和で、親がいても精神的に孤児状態の4人の高校生の少女が、精神分析医のセラピーを受け、自分の生い立ちを語るシリーズ。今問題となっている子供に対する精神的虐待やネグレクトがテーマです。Misty, Star, Jade, Catそれぞれが1冊になっていて、英語的にも一般PBよりやさしく、分量的に半分位なところが取りかかりやすい。シリーズ最後のInto the Gardenは10万語あり通常のボリュームとなりますが。ビバリーヒルズのお金持ちの少女Jadeや貧しい黒人の少女Starの日常生活は、アメリカの多様性を感じさせます。1〜4はどれを先に読んでも解るように出来ていますが、Catは最後にするのが良いでしょう。

★The Earthquake Bird
 これも日本で英語教師をした経験のある作者の、東京を舞台にしたミステリー。こんなにやさしい英語で書かれたPBも珍しい。


3. S・シェルダン、D・スティールを2、3冊読み終えて、でもまだグリシャムやコーンウェルにはボキャブラリーが足りないなぁ、と感じている方にお勧め

★女性新聞記者探偵アイリーン・ケリーシリーズ Jan Burke
 シェルダンと同程度にやさしい英語。それで本格ミステリー、とってもお得感。みんなに愛されるアイリーン、愛猫Coddyが出てくると思わずにっこり。全体に楽しい雰囲気です。日本語版には誤訳が多い(と私が言うのは生意気なので、一部酒井先生に確認済み)。シリーズの最初 Goodnight, Irene から始めて9月に発売される2作目Sweet Dreams, Ireneを待つか(ここでアイリーンは結婚するらしい)、それとも6作目Liarを先に読んでしまう?7作目のBonesは初期作品の2倍位ボリュームがあって、ちょっともう少し後にしたいですね。

★主婦探偵ジェーンシリーズ
 夫と死別した3人の子持ちの主婦ジェーンが活躍するドメスティックミステリーのシリーズ。ジェーンは非日常を求めて探偵ごっこもするけど、基本的には主婦。日常の近所づきあい、子供の学校への送り迎え、反抗期の悩み、姑との確執などが細かく描かれ、その家庭の雑事をこなす途中で事件の手がかりを追うのです。アメリカの日常生活が目の前に繰り広げられるのが興味深い。そして主人公のキャラの楽しさ。私はついK子さんをイメージしてしまいます!また全部映画のタイトルからとった題名の面白さも。
 シリーズ第1作は「Grime & Punishment」(ゴミと罰)。これは Crime & Punishment 罪と罰 のもじり。うまくはまっていますね。以下,2.「A Farewell to Yarns(毛糸よさらば)・A FAREWELL TO ARMS(武器よさらば),3.「A Quiche Before Dying」(死の拙文),A Kiss Before Dying(死の接吻),4.「The Class Menagerie」(クラスの動物園), The Glass Menagerie ガラスの動物園,5.「A Knife to Remember」(忘れじの包丁),The Night to Remember のもじり、ただし この映画の邦題は「SOSタイタニック」でした。6.「From Here to Paternity」地上より賭場に, From Here to Eternity 地上(ここ)より永遠(とわ)に。この映画の題名にふりがながついていていなかったら、訳者はもっと大変だったのでは?やっぱり3と6が傑作だと思います。ところでまだ読み終わっていないので、書評欄に載せていません。 m(_._)m あとは書評欄からAmazonに飛んで頂けます

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